お菓子作りをする時、板チョコとクーベルチュールの違いが気になったことはありませんか?お値段も手に入れやすさも違うため、代用できたら〜って思うこともありますよね。
そこで今回は、クーベルチュールの代わりに板チョコを使っても大丈夫なのか、そして各々のチョコがどういった違いがあるのかを解説します!
板チョコとクーベルチュールチョコレートの違い
カカオ分の割合
板チョコとクーベルチュールの大きな違いは「カカオ分の割合」です。
クーベルチュールは国際規格でカカオ分の最低基準が決められており、それを満たしたチョコレートだけが名乗れます。一方、市販の板チョコはカカオ分がその基準に届かないことが多いため、クーベルチュールとは呼べません。
ここでいう「カカオ分」とは、カカオ豆から得られる以下の成分を合計した割合を指します。
ココアパウダー:カカオマスからココアバターを搾った残りの固形分
カカオマス:カカオ豆をすりつぶしてペースト状にしたもの
カカオバター:カカオマスから取り出した油脂分
つまり、チョコレートに含まれるカカオ素材の比率が、クーベルチュールと板チョコの品質を分ける大きなポイントになるのです。
お菓子作りでは、このカカオ分の差がそのままチョコレートの風味や口どけ、仕上がりの印象に影響してきます。
油脂の種類(カカオバターと代用油脂)
もうひとつの大きな違いは、チョコレートに使われる油脂の種類です。
クーベルチュールは「カカオバターだけを油脂として使うこと」が国際規格で定められています。カカオバターは33〜34℃ほどで溶けるため、人肌に触れるとすっと溶け、なめらかな口どけを生みます。
一方、市販の板チョコレートにはコストや扱いやすさの面から、パーム油といった代用油脂が加えられることが多いのが特徴です。これらはチョコレートの溶けやすさや食感に影響し、クーベルチュールのような繊細な口どけとは異なる仕上がりになります。
つまり、カカオバターのみか、それとも植物油脂を加えるか――この違いが、チョコレートの風味や舌ざわりを分ける大きなポイントなのです。
クーベルチュールを板チョコで代用できるのか?
これはケースバイケースで、代用できる時もあれば、できない時もあります。また、クーベルチュールではなく板チョコを使った方がいい場合もあるんです!
溶かして固めるだけなら板チョコでOK!
バレンタインに、マンディアンやカップに流してトッピングをするタイプのチョコレートであればクーベルチュールを使わなくても作ることができます。
板チョコに含まれるパーム油などの代用油脂は、テンパリングをしなくても固まりやすいのが特徴です。温度を上げすぎたり、水分が入ってしまうとブルームが起きることがありますが、基本的には綺麗に固まります。
ガナッシュも代用OK!
ボンボンショコラの中身やトリュフなどのガナッシュ系も板チョコで作ることができます。しかし、指定のカカオ分が表記されているレシピで作ってしまうと、固まらない、柔らかすぎるといった失敗の可能性もあります。
板チョコでガナッシュを作る時は、板チョコ用のレシピを使用しましょう。
カカオで固めるお菓子は代用NG
クーベルチュールに含まれるカカオバターは、常温で固まる特性があります。対して、板チョコに使用される代用油脂はカカオバターより柔らかいものが多いです。そのため、カカオ分を利用して凝固させるお菓子に板チョコを使うと固まらないことがあります。
カカオで固めるお菓子の例
・ゼラチンの入らないチョコムース
・小麦粉の入らないチョコ生地(ビスキュイ・サンファリーヌ)
・カカオ分の高いチョコで作るガナッシュ
カバー用チョコの代用は難しい
フルーツやガナッシュを覆う「コーティング」には板チョコは適していません。
クーベルチュールのように流動性がなく、分厚い仕上がりになってしまうからです。
板チョコで使いたい場合は、少量の植物油(米油など)を加えてコーティングチョコにすると扱いやすくなります。
板チョコは通販で購入がお得!
板チョコは、クーベルチュールに比べ安価なのでお菓子づくりに便利です。しかし、近年値上がりが続きスーパーで購入すると50g200円を超えるようになりました。
そこでおすすめなのが通販でのまとめ買いです。バレンタインや冬場、たくさんお菓子作りをする人や板チョコをおやつとして食べる方はこちらをチェックしてください♪