卵黄のサイズは卵のサイズに関係ないって本当?

レベルUP術

「卵自体のサイズが変わっても卵黄のサイズは変わらない」という豆知識がありますが、本当にそうでしょうか?パティシエとして何千、何百という卵を割ってきましたが常々、例外の方が多いと感じてきました。

そこで今回は、「卵のサイズが変わっても卵黄のサイズは同じなのか」に加え、この考え方がお菓子作りに与える影響を解説していきます!

結論:卵のサイズで卵黄の重量は変化する!

「卵のサイズが変わっても卵黄の大きさはほとんど変わらない」というのは、ざっくり言えば “傾向としてはそう見えることが多い” というだけで、実際には個体差も大きく、必ずしも正しくはありません。

この写真を見てください。左がS、右がLサイズです。

なんと、重さを計るとSが15g、Lが25gと10gもの差がありました!

1つにつき10gの差は、お料理なら誤差かもしれません。しかし、お菓子作りでは命取りになることもあります。

また、卵白だって同じです。卵のサイズ変化は、卵白の量の増減が主な要因と言われますが、その理論だとSかLかで卵白の量も大きく変わってしまいます。

お菓子作りで「卵○個分」には注意!

お菓子作りのレシピでは頻繁に「卵○個分」という表記が見られます。

ここで注意して欲しいのは、別途記載されている卵のサイズ表記です。

ちゃんとしたレシピであれば、(Mサイズ)などの表記がされています!レシピ本では序章に書かれていることが多いです。

記載がない場合は、使用を避けた方がいいかもしれません。

例えば、レシピ制作者がLサイズを想定したレシピでも、指定がないとSやMを使ってしまうことがありますよね。そうすると、ビスキュイやロール生地、クッキー、プリンに至るまで固さや仕上がりが全く違うものになってしまいます!

卵の重量差がお菓子に与える影響

卵黄が少ない→固まらない、コクがない、分離する
卵黄が多い→固くなる、卵臭い
卵白が少ない→膨らまない、パサつく
卵白が多い→爆発する、じめっとした生地になる、焼き縮みする

など、多くても少なくても悪い方向に仕上がりやすく、レシピ通りにはできません…

お菓子はただでさえ繊細ですが、卵はその土台になる材料。

私も何度これで失敗したことか…サイズ指定がないからと家にあった適当なサイズを使って当たったためしがありません。(後からサイズ表記を発見したことも笑。完全に自己責任ですね。)

生徒様、読者の皆様には、誤解を招いて失敗してほしくないので、私のレシピでは極力グラム表記を心がけています!

失敗を減らすには、面倒でも計量を

これを言うと「だからお菓子作りは嫌なんだ」と言われることもあるのですが、あえて言います!

面倒でも卵はしっかり計量してください!卵のグラム計量は必須です!

サイズ指定があるレシピなら守りましょう!

証拠として、毎日同じ卸さんから、同じサイズの卵を仕入れているプロのパティシエですら「卵○個」という使い方はしません。だいたい何個くらい、という目安は感覚的にありますが、ちゃんと計量しているんです♪

せっかくのお菓子作りです。失敗して残念な気持ちになったり、材料やお金を無駄にしないためにも、きちんと計量して美味しくて楽しいものにしていきましょう♡

おすすめのスケール(はかり)

計量のお話になったので私のおすすめスケールを紹介させてください♪

書籍「お菓子の相談室」でも紹介した、タニタさんのクッキングスケールです!

おすすめポイントは…

  • 電源をつけてからの立ち上がりが早い!
  • ボタンの感度がよくスムーズに計量できる
  • 0.1gまで計れる(ゼラチン、ベーキングパウダーには必須機能)
  • シリコンカバーが洗えて衛生的

お菓子作りに必須の微量計も兼ねているので、お持ちでない方はぜひお試しください♪

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